ナナメヨミBlog

旧ナナメヨミ日記。Blogに移行しました。

2008-01-01から1年間の記事一覧

「危機の宰相」

沢木耕太郎「危機の宰相」(文春文庫)を読む。危機の宰相 (文春文庫)作者: 沢木耕太郎出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2008/11/07メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 32回この商品を含むブログ (26件) を見る 池田勇人「所得倍増」を巡るルポルタージュで…

拝金主義の隘路

アメリカ発の金融危機の影響は実体経済に波及し、深刻化・長期化の様相を呈してきた。それは、アメリカの金融業界や自動車業界の長期低落だけでなく、アメリカン・モデルの崩壊をも意味する。 バブル崩壊の後遺症に苦しむ日本を横目に、アメリカはIT・金融…

知的であるための「構え」

内田樹「子どもは判ってくれない」(文春文庫)を読む。 子どもは判ってくれない (文春文庫)作者: 内田樹出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2006/06/01メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 21回この商品を含むブログ (82件) を見る 大衆受けのよい「分りやす…

経済成長の幻想

リーマン・ブラザーズ破綻からもうすぐ二ヶ月。金融不安で株価は暴落し、円・ドル以外の通貨も急落した。金融立国の理想国家と持て囃されたアイスランドの経済は破綻した。連鎖的な金融機関の破綻、金融市場の麻痺による金融商品の価値暴落、インターバンク…

「生きづらさ」について

雨宮処凛、萱野稔人『「生きづらさ」について』(光文社新書)を読む。「生きづらさ」について 貧困、アイデンティティ、ナショナリズム (光文社新書) [ 雨宮処凛 ]ジャンル: 本・雑誌・コミック > 文庫・新書 > 新書 > その他ショップ: 楽天ブックス価格:…

格差社会問題・・・不毛な議論を打開するために必要なこと

格差社会・・・「勝ち組」「負け組」に二極化した社会・・・への関心がここ数年で急激に高まった。いかにして格差社会を是正するのかという問題は小泉政権末期以降の主要な政治的課題になっている。そこでは、何をもって格差社会とするのか、かつての社会は平等社…

「ゆとり教育」の再評価がそろそろ必要だ

教育と名のつくもの・・・人権教育、道徳教育、平和教育、愛国教育、家庭教育、社員教育etc・・・はたくさんある。教育問題を語るには第一に「誰(教育する側)が誰(教育される側)に対して何を(教育するのか)」を明確にしないと、議論の収拾がつかない。ここで…

経済・教育問題のメモ

社会の在り方を考えると、経済の問題に行きつく。経済問題とは大まかにとらえれば、生産(労働)と消費(生活)の在り様をめぐる問題になる。 封建社会の経済活動・・・農村共同体内部での生産と消費。自給自足。非商品生産。 市場経済の経済活動・・・企業・工場…

だめ!

90年代末にちょっとしたムーブメントになった「だめ連」。最近ではめっきり聞かなくなった。検索してみても情報がほとんど出て来ない。そういうわけで図書館でだめ連編「だめ!」(河出書房,1999年)を借りて読んでみた。なんで今更「だめ連」なのか。格差社…